アタマジラミの鑑別と観察と格闘と

ある日のこと…。
朝娘の髪の毛を結っていたところ、なにやら髪の毛に付着する白い玉を発見。髪の毛に鞘状につくフケはよく見かけるので、またかと思うもなんだかいつもと様子が違う。球、球っぽいんだわ。水滴状というか、なんかひっかかっている感じの。

ここで頭に浮かんだのは、いつぞやかネットで見たシラミの卵。見分け方としては、フケの場合簡単に動くが、シラミは爪でこそげるようにしないと卵が取れないこと。


髪の毛を選り分け白い玉の付いている毛を拾い上げる。

爪でしごく。

動いた?


いや、元の場所のままだ。爪を立てるようにしてしごきとる。


?なんだかよくわからないがフケとはちょっと違うようだ。
他にも点々とみつかる。


この時点でかなりシラミの疑いを強く持っていた。ネットで見たそれととても似ていたからだ。しかし、確定診断をしなければ駆除も何もあるまい。行くのは小児科なのかどこなのか…


日中は検索魔に。
病院に行くなら小児科もアリだが皮膚科という選択肢もありそうだった。ただ、実際診療所で駆除するわけではなく、顕微鏡で確認をしたら隣の薬局でシラミ駆除用シャンプーを買って、とのことのようだ。しかも病気ではないので保険が利くわけでもなく、3000円程度のシャンプー代は自腹。

なら病院に連れて行くのはかえって手間じゃね?
病院だってアタマジラミ連れてこられたくないでしょ。
だったら無駄にはならないからシャンプー買うか…という結論に達し、近所のドラッグストアへ。

しかし、シャンプーコーナー、虫除けコーナー、果ては除虫剤のコーナーまでもくまなく見回ったが、それらしい商品は見当たらず。もしや…も思いレジで

「あのう…アタマジラミ用のシャンプーが欲しいのですが…」

と尋ねたところ、やはりレジの奥から出てきました。

「シャンプータイプでよろしいですか?」


商品名はスミスリンでお値段は3000円弱。ドラッグストアでは少々安いと聞いていたのですが、調剤薬局とあまり変わらず。


Amazonでは安いんですけどねえ。



帰宅後は真っ先に風呂へ行き、ガキどもに大さじ1杯ほどのシャンプーを塗りたくる。


5分待つ。


この5分が低年齢にはキツイ。目に入った〜だの、しみる〜だの(実際は刺激性ではありません)うるさい。この時点では本人たちも自分の頭に小さな虫がいるという自覚があまりないから、とにかく不平不満のみをぶーぶーたらす。


洗い流したら髪を拭き、ドライヤーでざっと乾かしたら、スミスリン付属のクシで丹念に梳く。


それっぽいものが、髪の長い娘からはバンバン取れ、10個以上に上った。さて、これがシラミであるとどう証明…


そうだ。


娘はSAPIXに入塾したが、それまでのこどもちゃれんじも継続している。今年4月の特典は、


ミクロかんさつスコープ!!




今年は退会しようかと悩んだがでかした!おあつらえ向き!早速持ってこさせ、調節。レンズの位置を合わせ、高さと明るさも調整し、そっと覗き込む。



こ…



こ…これは…

やっぱ卵じゃね…?



さて、疑い濃厚なところで更チビの下の子の髪を同様に梳く。


何回かとかした後、くしの歯の間の根元部分に埃のようなものが付着した。ん〜でも埃の割にはふわふわしてないような。なんだろ?くしを下に向け、流しの中でパンパンと叩きつける。


数回の後、流しに落ちた。流しの中の水滴にまみれ、もがく…埃?!


ミクロかんさつスコ〜プ〜!
(ドラえもん風に)



ギャ!!!!(閲覧注意








出たーーーー!!!!

はい、アタマジラミ確定ですね。
病院行く手間省けてよかーた。アタマジラミも撒き散らさなくてよかーた。

しかしコイツ、シャンプーでも生き残ってやがったな。チビめ、待てと言うにソッコー流しやがったからな…。体幹部に透けてる黒いカプセル状のものはシラミの消化管で吸った血ではないかね。にしても、思っていたよりずいぶんカワイイ感じだな。



ちなみに、シャンプーでは幼虫・成虫は死にますが、卵には効かないので孵化するまで飼っておいて、駆除までには数日おきに3-4回のシャンプーが必要です(スミスリン添付文書pdf)。1ボトル80ml入りなので、2人の子供の完全駆除にピッタリくらいのサイズですね。


高いので、なんとか買わずに済ませられないか?とか除虫シャンプーは体に悪くない?と考えられる方もいらっしゃるのでしょうが、可否はともかく上の画像の虫がかわいい子供の頭に棲みついて吸血しているということをよくお考えなさいましね。


また、よくアタマジラミとフケ(ヘアキャスト)の見分けがつかない、という話を聞きますし、私自身もそうでしたが、ミクロかんさつスコープで覗くとミクロ的にはこれくらい違います。

真ん中の一際白く細長いのがフケです。シラミの卵はね、しごきとって見るとちょっと黒ずんでいるんですよ。孵化して中身がないのはやや白っぽいですけどね。そこも見分け方のコツかな。


さいごに、このスミスリンはアタマジラミだけでなくケジラミにも効くとのことで、薬局で妙齢の女性単独で店員さんに声を掛けるにはちょっと勇気が要りましたね!また、アタマジラミは頭同士の接触の他、ロッカー・脱衣かごの使用でもうつることがあるとか(byスミスリンの添付文書)。うちの子らはどちらが外からもらってきたのかわかりませんが、小学校で注意喚起が出ていたことからすると、髪の長い娘の方が可能性濃厚ですね。


0コメント

  • 1000 / 1000